ローマン派美術協会では皆様のご参加をお待ちしています。 

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本会の名称の由来

ローマン派美術協会の名称は1969年に協会を創立した藤田謹三先生が名付けられたものですが、これは ヨーロッパ美術の古典派に対抗して生まれたロマン派の創造性を目指した
壮大な目標を掲げたものです。
以来全国から美を追求する者達が集い東京都美術館にて毎年、作品を発表してきました。

◆創立者藤田謹三の言葉

ローマン派美術協会という名称は、どんな意味があるのですか? という質問を うけることがある。 そもそも固有名詞というものは他と自己との区別が第一の目的であって、符号のようなものである。 鈴木さんといったからとて鈴の木があるという意味ではあるまい。田中さんといっても田の中を現しているというわけでもあるまい。
 数多い美術団体も、それぞれの 名称をもつが、みな独特の意味をもっているとかその会の主義や体質や性格までズバリ表現するとは限らないのである。
 さて、だからといって本会の名称は全 く無意味なものかといわれれば、創立者として、一言呈せざるを得ない。
 18世紀末から19世紀初めヨーロッパ美術界をおおっていた古典主義に対抗して生まれたのが即ちロマン派の発祥である。
 この派は、あらゆる点で古典主義 とその性格を異にした。秩序ある静止的な構図と典麗な美を求める古典主義に対して、ロマン派は動的なリズムと人間感情の表出を試み、前者が線状的形式美の 作風であるのに対し後者は色彩表現に重点を置く。
 その取材も前者が古代ギリシャあるいはローマの神話と伝説から求めるのにたいして後者は中世、近世の詩人の作品から発想を得ることが多かった。また前者 が 主として歴史的な記述であるのに対して後者は文学的、詩的であった。
つまり文学、特に詩をモチーフの根源に求め形よりも色彩を強調し、古典派に対する反権力的思想の裏打ちから生まれた芸術思潮のよりがかりによって且つドラ クロワの出現でロマン主義は急速に高調したという歴史過程などを踏まえた上で、本会の名称を決意するに至った。というのがその理由である。
 即ち本会は左右の何れの権力志向にも迎合せず、既成の事大主義を拒否しながら「形式」よりも「本質」の追求へ。実像の記録より も文学的発想で詩画一体化の創造展開を目ざすものである、という意味をこめてローマン派美術協会と創立命名した。
 日本では唯一無二である。

◆ローマン派美術協会の信条
◇我々は、馴れ合いを排除し「純粋」にいきることに価値をもとめる。
◇我々は、事実を重視することよりも「真実」を凝視することを優先する。
◇我々は、制作に於いては抒情的に、しかし会の運営においては情緒よりも理性を尊重し常に「公正」とは何か?を考える。